印刷時拡張を設定したレポートで、移動した最下線に合わせて縦罫線を引きたい
【Line メソッド Access VBA】
1.移動した最下線の上位置を求めます。
セクションの「OnPrint/印刷時」プロパティに、イベントプロシージャを作成します。
最下線の上位置 = Me!最下線.Top
※ 「CanGrow/印刷時拡張」プロパティが「はい」に設定されたコントロールが
実際に印字されるときの「Height/高さ」プロパティの値は、
印刷時のイベントでのみ、参照可能です。
2.縦罫線を引きます。
左端に引く場合、
Me.Line (567 * 0, 567 * 0)-(567 * 0, 最下線の上位置)
※ 単位は、「twip」です。
1cm = 567twip
Lineメソッドに指定する座標値は、
「ScaleMode」プロパティの値を既定のまま使用しているので、
twip (1cm=約 567twip) で指定しています。
┃構文
Line メソッド
Printイベントの発生時に、Reportオブジェクトに直線や長方形を描きます。
expression.Line(Step(x1, y1) – Step(x2, y2), color, BF)
指定項目 |
内容 |
Step |
始点の座標値を、引数 object のプロパティ CurrentX と CurrentY からの相対位置として指定することを示すキーワードです。 |
object x1, y1 |
直線または長方形の始点の座標値を表す単精度浮動小数点型 (Single) の値です。
引数 object で指定した Report オブジェクトのスケール プロパティ (ScaleMode 、ScaleLeft、ScaleTop、ScaleHeight、および ScaleWidth) によって値の単位が決まります。
この引数を省略すると、CurrentX プロパティおよび CyrrentY プロパティで指定されている位置が始点となります。 |
color |
直線の描画に使用する RGB (赤緑青) カラーを表す長整数型 (Long) の値です。省略すると、"ForeColor/前景色" プロパティの値が使われます。
RGB や QBColor 関数を使って色を指定することもできます。 |
B |
対向する座標を使って四角形を作成するオプションです。 |
F |
F は B と組み合わせて指定する必要があります。
F オプションと B オプションをペアで指定すると、四角形の描画に使用した色を使って四角形が塗りつぶされます。
F を指定せずに、B だけを指定した場合、FillColor プロパティと BackStyle プロパティの現在の設定に基づいて四角形が塗りつぶされます。
四角形および直線の場合、BackStyle プロパティの既定値は Normal です。 |
【解説】
このメソッドは、レポートのセクションの "OnPrint/印刷時" または "OnFormat/フォーマット時" イベント プロパティに指定したイベント プロシージャやマクロ、またはレポートの "OnPage/ページフォーマット時" イベント プロパティに指定したイベント プロシージャやマクロでのみ使用できます。
折れ線を描画するには、(最初の直線を除く) 各直線の始点が前の直線の終点と一致するようにします。
直線の幅は、DrawWidth プロパティによって決まります。直線や長方形が背景に対してどのように描画されるかは、DrawMode と DrawStyle プロパティによって決まります。
Line メソッドを使うと、CurrentX プロパティと CurrentY プロパティは、引数 x2 および y2 で指定した点に設定されます。
┃参考
● [AC95] 印刷時拡張を設定したレポートで横罫線をそろえる方法
┃関連
● 印刷時拡張したレポートで、移動した最下線の上位置を求めたい
┃サイトマップ
● システム開発
● Access VBA
┃更新履歴
2024-04-07 レイアウト見直し
2017-06-11 初回作成